イタリアワイン:
イタリアワインの特徴と魅力と、値段別おすすめワイン
イタリアワインがすばらしい理由を少しだけ主観を交えてお伝えします。 |
個人的におすすめな赤ワイン・白ワインを紹介します。
手土産で持って行っても喜ばれるワインです。
どこが 魅力か |
値段別の おすすめワイン |
ワインの 格付け豆知識 |
イタリアワインは安くても素晴らしいワインが多い
おいしいのに安いワインや、個性的なのにまだ有名になっていないワインを発見する楽しみがある点が、イタリアワインの楽しさの1つだと思います。
フランスはシャトー(作り手)ごとや畑ごとに格付けが行われていて、値段と味が比較的比例している印象はあります。
それに対してイタリアワインは、2000種類ともいわれるブドウ品種の多さや分類の粗さから、格付けが細分化できていないことが多いように思えます。結果、素晴らしいワインが安く出回っていることが多いです。
特に本サイトでは有機農法を実践している作り手のワイン、いわゆる「ビオワイン」を中心に紹介していますが、そういったワインは特に味が個性的なことが多いです。値段は高くないのに面白いワインを発見する楽しみが大いにあります。
多様なワインと発見する楽しみ
都市国家だったイタリアの都市文化と食文化
イタリアの食文化は各都市ごとに異なっています。北と南では料理ががらっと異なりますし、イタリア人は例えば「ローマ料理」「トリノ料理」のような分類をします。
イタリアは統一されるまでは、地方都市国家の集合でした。例えばフィレンツェは過去にフィレンツェ共和国、ベネツィアはベネツィア共和国など、それぞれが国でした。いたるところに都市国家だったころの名残があります。同じイタリアでも隣の街では方言が異なるなど、違いがあるのが普通です。
当然ワインも異なります。例えば肉料理が多いエミリオロマーニャ州では、脂を流しつつ口の中をさっぱりさせるワインであるランブルスコ種を使用した微発泡の赤ワインが有名ですし、タンニンが強く肉料理に負けないワインも多いです。食事と同様に、ワインも地方によって異なっていたりします。
圧倒的な数の土着品種
土着品種というのは、その土地固有のブドウ品種(地ぶどう)のことなのですが、イタリアには多くの土着品種があります。その数は少なく見積もっても500種類という人もいれば、1000種類以上あるという人もいて、確実なのはぶどうが何種類なのかはわかっていないということです。
有名なところだと、ピエモンテ地方(以下の地図①)で作られる、イタリアワインの王様といわれるバローロを作るネッビオーロも代表的な黒ぶどうです。また、トスカーナ地方(以下の地図④)のサンジョベーゼも、キャンティを作るのに必須の、今では世界的に有名な黒ぶどうです。
他にもベネト地方(以下の地図②)のガルガーネガ、やトカイロッソ、ピエモンテ地方やエミリオロマーニャ地方(以下の地図③)のバルベーラなど、たくさんのイタリア固有の品種があります。
細分化できない ⇒ 高いコストパフォーマンス
ここまでぶどうの種類が多いと、全てのぶどうと作り手を細分化して格付けを行うのはほぼ不可能です。結果として、すばらしいワインなのに安い値段で放置されているワインが存在するわけです。(補足として、本記事の最下部にイタリアでの法律上のワインの格付けについてまとめています)。
それは国際品種であるメルローやカベルネソーヴィニヨンなどを使用されたワインにもあてはまります。イタリアワインの中でも、国際品種のみのワインとそれ以外にわけて分類するのも、それはそれで手間です。そのため、国際品種で作られたイタリアワインも分類や値段付けが緩くて、同じくらいの評価を受けているフランスワインよりも割安に手に入ることがあります。
正直安すぎ?コスパ最高のおいしいイタリアワイン
当サイトで紹介しているワインの中でも、評価から考えてコスパが高いと思われるワインを紹介したいと思います。
1,000円代で買えるオススメ赤ワイン
この値段でここまでのワインはそうそうないのではないでしょうか。プリミティーヴォのワインです。当サイトのレビュー記事はこちら
2,000円代で買えるオススメ赤ワイン
場合によっては2,000円を切ることもありますが、そんな値段に思えません。とにかく飲み心地がよくて、しかしながらうまみはしっかりあって、バランスが素晴らしいです。当サイトのレビュー記事はこちら
2,000円代で買えるオススメ白ワイン
こんな値段で売ってるのが信じられないほどおいしいです。生産本数も少ないのに、こんなに安く売ってしまっていいのかと心配になるほどのコスパです。当サイトのレビュー記事はこちら
3,000円代で買えるオススメ赤ワイン
正直5,000円くらいでもまったく違和感がありません。神の雫でも紹介されていたので日本でも少し有名ですが、イタリアでも相当評価が高いワインです。重いのに飲みやすさは兼ね備えています。当サイトのレビュー記事はこちら
3,000円代で買えるオススメ白ワイン
自然派ワイン入門にも丁度いいですし、ミネラル感の素晴らしい白ワインです。こちらも5,000円くらいでもまったく驚きはない味わいです。当サイトのレビュー記事はこちら
補足:イタリアワインの4つの格付け
イタリアではDOC法によってワインは格付けがされています。大きく分けて4つに分類されるのですが、それぞれどういうものなのでしょうか。
DOC(統制原産地呼称ワイン)とは
ぶどうの栽培から出荷まで、一定の規定を満たさないと名乗れない格付けです。また、ワインをボトルに詰める前に、規定された条件が満たされていることの検査を、商工会議所によって行われます。
DOCG(統制保証原産地呼称ワイン)
イタリアワインの格付けの中で最も厳正な基準を満たさないといけません。また、DOCに所属して5年間過ぎないとDOCGは申請できません。農林省と商工会議所の厳しい審査を受けてクリアしたのちに、ボトルには認定済みのシールが貼られます。
IGT(地域特性表示ワイン)
その地域のぶどうが85%使用されたワインです。生産地の名称が使用されます。
VdT(テーブルワイン)
主にはDOCやDOCGの申請がされていないワインはこの分類になります。厳しい規定はなく、比較的自由に生産されるワインのため、作り手のこだわりをふんだんに詰め込んだ素晴らしいワインとなることも多いです。
新しくできた3分類
2010年以降は、DOCとDOCGがDOP(保護原産地呼称ワイン)、IGTはIGP(保護地理表示ワイン)、そしてVdTはVinoと3段階の名称に変更されました。しかし、従来通りの4段階の分類のも表示することが認められています。