イタリアワイン:

赤のスパークリングワイン「ランブルスコ」の魅力:生ハムやチーズとの相性が抜群!

赤ワインにもスパークリングワインがあります。
イタリア全土で認知度の高い品種です。

生ハムや肉料理全般に相性抜群なワインです。
タンニンが少ないので赤ワインが苦手な人でも飲めます。

生産地
の特徴
生ハムには
ランブルスコ
最高の
ランブルスコ


ランブルスコって?赤のスパークリング、それがランブルスコ!

ランブルスコというイタリアでは非常に有名なワインがあります。ランブルスコという名前のブドウを使って作られたスパークリングワインのことです。

なんといっても珍しいのは、炭酸の入った赤ワインという点です。イタリアの中部、エミリア・ロマーニャ州を代表するワインです。

この記事の最後では、イタリア現地でも人気のランブルスコのうちで、日本でも購入できる銘柄を紹介します。

この記事で紹介しているワイン3本です。

※赤のスパークリングワイン、ランブルスコを紹介します。

 

ランブルスコの生産地エミリアロマーニャ

このぶどう、ランブルスコ種の栽培地であるエミリオロマーニャ州には、おいしいものがたくさんある地域でもあり、日本でも有名な、パルミジャーノ・レッジャーノや、バルサミコ酢の産地でもあります。

学問の都「ボローニャ」にはボロネーゼソース、「パルマ」は生ハムのプロシュート、バルサミコ酢の産地「モデナ」、パルミジャーノレッジャーノもこの地方で作られるチーズです。また、中世の街並みが美しい街がたくさんある地域です。

そんなエミリアロマーニャ州のモデナを中心にエミリア地方のほぼ平地の砂地で、ランブルスコ種は栽培されています。この地域では膨大な量の弱発泡性赤ワインがランブルスコ種で造られていて、戦後一時期、大量にアメリカに輸出されて有名になりました。

実はランブルスコというぶどうは細かく分けると3種類あります。

  1. ランブルスコ・ディ・ソルバーラ(タンニンが少なく辛口)
  2. ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ(タンニンと酸味のある重厚感)
  3. ランブルスコ・サラミーノ・ディ・サンタ・クローチェ(1と2の中間的な味わい)

いかにも舌を噛みそうな名前ですね。ぶどう以外にも炭酸を発生させる方法も2つあります。大半はステンレスタンクの中で大量に発酵させるシャルマ製法で造りますが、中にはシャンパンと同様、瓶の中で発酵させる製法のものもあります。

甘みについても4種類にわかれています。Secco(セッコ:イタリア語で辛口)、Semisecco(セミセッコ:イタリア語でやや辛口)、Amabile(アマービレ:イタリア語で中甘口)、Dolce(ドルチェ:イタリア語で甘い)の順に甘くなります。これはボトルにも表記があることが多いので、購入時には参考になりますね。


こちらのボトルは、記事の最後に紹介している素晴らしいランブルスコなのですが、Seccoという表記があります。とはいってもランブルスコ自体に果実味があるため、甘味がないというわけではありません。甘さの表記はあくまで目安という場合も結構あります。

味の特徴:生ハムやチーズとランブルスコの相性がバツグンな理由!

味自体はあまりタンニンを多く含まないので渋みはほとんど感じません。なんといっても、炭酸のシュワシュワがあるので爽やかなワインです。

辛口から甘口までいろいろなタイプがありますが、一般的には甘めのものが売られています。このワイン、エミリアロマーニャの生ハムであるプロシュートや、パルミジャーノなどのチーズとの相性がものすごいです。

同じ地方で作られている食材で、同じ水、同じ風、同じ風土の中で作られているため、相性がいいのは納得できますね。一緒に口の中に入れるとうまみが2倍にも3倍にも増幅されます。

パルマのプロシュートとランブルスコ

個人的な経験ですが、イタリアの生ハムの聖地パルマに旅行した時に、プロシュートとランブルスコを一緒に食べた時には本当に頬っぺたが落ちるかと思いました。生ハムの肉っぽい感じや鉄分の風味をいい具合に炭酸で流しつつ甘みを添加してくれて、もうエンドレスで食べて飲んでいられる心地でした。

炭酸がありながらも赤ワインではあるので、脂っぽい料理との相性も抜群で、口の中をスッキリさせてくれる作用があります。生ハム単体ではなくて生ハムを使った料理とも勿論合います。 

カルディやサイゼリアや成城石井よりもワンランク上のランブルスコはこれが最強

大きめのカルディ(世界中の輸入食品などを取り扱うお店)にはランブルスコが並んでいることが多いです。また、もはや日本を代表するファミレス、サイゼリアでもランブルスコが安く提供されています。成城石井でも缶のランブルスコを売っているのを見かけることがありますし、十分おいしいです。

さらにワンランク、ツーランク上の、イタリア現地でも人気があり飲まれているランブルスコの銘柄を値段別に紹介します。

イタリアのレストラン御用達のランブルスコ

モデナでも評判の高いレストラン、Da EnzoDaniloでも提供されているランブルスコで、甘さや果実味やほんの少しの苦味など、全体的にちょうど良い味わいです。始めて飲むランブルスコならば、これがベストチョイスです。

個性派ワイナリーの作る超スタンダードなランブルスコ

飲み心地のよさではイタリアのワインの作り手でも定評のあるカミッロドナーティのランブルスコです。サクサク飲めてしまうのであっという間に1本なくなってしまうランブルスコです。

とにかくタンニンと果実味のバランスがよくて、炭酸具合もそこまで強くなく、典型的なランブルスコなのにランクが上という趣です。

超個性的なビオ製法のランブルスコ

こちらはランブルスコとは名乗っていませんが、ランブルスコ種を使用したび発泡ワインなので、あえてこの記事で紹介します。甘さのかなり少ないドライな味わいです。好き嫌い別れるかもしれませんが、普通のランブルスコに飽きてきた人にはぜひ飲んでみてほしい1本です。