イタリアワイン:

初心者が知っておきたいワインを選ぶときに使う言葉や表現

ワインを選び慣れていない人向けの記事です。
ワインの味を表現するために必要な言葉を習得しましょう。

タンニン、果実味、重いなど、よくでてくる言葉ですが、どういう意味なのでしょう。
意味をざっくり理解すればワインに書いてある説明が理解できるようになります。

ワインの味の
表現その①
ワインの味の
表現その②
味に特徴のある
おいしいワイン


ワインを選ぶために知っておきたい表現の基礎となるポイント

ワインの味を表現する言葉は、日常生活では正直使わないような言葉が多いので、慣れていないと何が書いてあるのかさっぱり理解できません。聴き慣れてきても何となくで意味を捉えてしまいがちで、勘違いすることもあります。

例えばタンニンという言葉ですが、渋い味覚と直結していると思っている人も多いのですが、タンニンがあっても渋みを感じないようなワインもあります。

自分で好みのワインを選べるようになるには、ワインの味を表現する専門用語を知ることは避けて通れません。敷居が高いように感じると思いますが、一度知ってしまえばずっと使える知識なので、頑張って覚えてしまいましょう。

※ワインの味の表現の基礎を身につけてしまいましょう!

 

ワインの味の表現その①複雑味、軽い重い、タンニンと渋み

まずは、細かい味わいの表現の前に、大きなカテゴリー分けに使用することが多い言葉を紹介します。ワインの味を分類したり話すためには理解するのが必須な言葉3つです。

必ずしも渋くはない?タンニンと味の関係

タンニンとは、植物の皮や葉、種子に含まれる物質です。ワインに限らずタンニンが含まれた物質を口の中に含むと口の中にざらっとした膜が広がってしまって、そのせいで口の中がキシキシして味とは異なる渋くなったような感覚を覚えます。

タンニンによる口の中の膜ですが、細かい膜と粗い膜の場合があります。そして、膜が緻密で細かくなると渋みが弱く感じられます。逆に膜がザラザラ粗くなると渋みを感じやすくなります。タンニンの性質で変わります。

「タンニン=渋味」と考えてしまうと単純に「タンニンのないワイン」と表現してしまいます。ただ正確には「タンニンはない方がいいが、渋みのない細かいタンニンであればOK」みたいな表現もできるようになります。

ワインに使う「複雑味」というワイン用語

単にぶどうの甘い香りのみではなくて、木のような香りやオレンジのような香り、苦味や渋味が混ざり合ったようないろいろな味がするワインには「複雑味」という言葉を使うことが多いです。

複雑味といっても、その答えは1種類ではありません。渋味の奥から果実の甘味がでてくるような複雑味から、フルーティさに苦味と酵母の混ざったような味のする複雑味もあります。要するに、いろいろな味がするということです。

重いワインと軽いワインはどう違うか

「フルボディ」「ミディアムボディ」「ライトボディ」という言葉は聞いたことがあるでしょうか。基本的に対応していて「フルボディ=重い」「ライトボディ=軽い」といった意味になります。

実際には、重いワインというのは

  • タンニンが多い
  • アルコール度数が強い
  • 果実の香り以外に濃厚な香り(ヴァニラや木やレザーなどの香り)がする

というものをさします。ちょっと雑な表現ですが、飲んだ瞬間に「ガツン」と強い印象が残るワインです。一方で、軽いワインはその逆で、比較的あっさりしていて飲みやすくて、グイグイ飲めるようなワインが多いです。

ただし、中には「飲み心地はよくてサクサク飲めるのに味はしっかり重い」というようなものもあります。基本的には、味わいの強さの目安として考えてみてください。濃厚系かあっさり系かの目安です。 

ワインの味の表現②果実味、樽香、酸味

もう少し細かいワインの味の特徴に関する言葉を紹介します。こちらも頻繁にワインの味の解説や紹介に出てくるので、知っておきたい言葉です。

ワインの果実味

果実味という言葉、ワインの味の感想ではよく見かけるのですが、極めて曖昧な表現です。実際にプロのテイスティングでは用いられません。とはいえ、カジュアルな会話の中では頻繁に使われますし、ワインの味の表現にはよく使われるので、知っておいた方が便利です。

一般的に使われる言葉としては、フルーティが近いでしょう。果物の甘い香りをさしてます。なので果実味があるという言葉自体には味という表現が使用されているものの、甘いという意味ではありません。

濃厚な果実味と言えば、濃縮されたフルーティさと言っていることが多いですし、さっぱりした果実味というと、爽やかにフルーティという意味を指していることが多いです。

樽の香りは樽で熟成した香り

これもよく出てくる表現ですが、樽の中に詰めて熟成させたワインから感じられるフレーバーです。バニラやチョコレート、ナッツやロースト香など、木の樽の材料や古さによっても香りが変わります。

いずれにしても特徴としては、フレッシュなフルーツ感はなくなることです。語弊を承知で言えば、樽で熟成してないワインが生のフルーツならば、樽で熟成したワインはドライフルーツという感じです。

樽で熟成されたワインについては、口の中に広がる香りがまろやかで濃厚になります。複雑味があるワインになることが多いです。樽香のしているワインは感じ方が重くもなりやすいので、ごくごく飲むというよりもゆっくりじっくり飲むようなワインです

酸味の強いワインの特徴

酸味というと梅干や酢のような酸っぱさを想像すると思いますが、ワインの酸味は味というよりは口の中にツンとくるような雰囲気です。そのため、酸味のあるワインというのは、口の中に刺激があるようなワインです。

口の中にあたってくるような刺激があるので、タンニンが強いようなワインであっても、この刺激があると軽やかに感じられます。ワインにおいて比較的重要な要素です。

なお、当サイトではワインの味の感想を記述するときには「酸味」と書くと味がすっぱいと勘違いする可能性があるので、あえて「アルコールのアタック感」や「ツンとくる感じ」と記述しています。
 

複雑味、タンニン、樽香が特徴的なワイン

イタリアワインでコスパが良くて、飲みやすさも兼ね備えたワインをいくつか選びました。

わかりやすく?複雑味があるワイン

スパークリングワインながら、苦味や硫黄っぽさと果実味が混ざり合って複雑味があるワインです。炭酸なので飲みやすさも備えているので、複雑味を経験しつつも楽しく飲めます。人によっては飲みにくい複雑味というのもあるので、まずは複雑味を知るためにはこちらがおすすめです。当サイトでも感想を書いています。

樽香と言えば①ブレッサンのオレンジワイン

樽で熟成しているワインの造り手と言えば、ブレッサンです。ブレッサンが作るワインにはもれなく樽香があります。オレンジワインなので、苦味も伴って複雑味もあります。当サイトでも味の感想を書いています。

樽香と言えば②カステッラーダのオレンジワイン

樽で熟成しているワインの別の巨匠、カステッラーダです。カステッラーダのワインも味に偉大さを感じます。荘厳な雰囲気がありますが、その味わいを後押ししているのが樽香です。当サイトでも味のレビューを書いています。

苦味のないタンニンがびっしり

南イタリアの素晴らしい造り手であるオキピアンティの赤ワインですが、口の中に膜はできるものの渋みは感じません。ビオワインなので全体に複雑味がありますが、渋味が多くないので初めてでも飲みやすく感じるでしょう。当サイトでもレビューしています。