イタリアワイン:

イタリアの赤ワイン:代表ぶどう品種と味の特徴~おすすめも!

イタリアワインの赤ワインの特徴と代表的な品種を紹介します。
それぞれの品種ごとの味の特徴もわかりやすく紹介します。

各品種の中でおすすめなワインを紹介します。
飲んでみれば各ブドウの味の特徴を勉強できますが、何よりおいしくて楽しめます。

イタリアの赤
味の特徴は?
イタリアの赤
代表のブドウ
各ブドウごと
おすすめワイン


好みのイタリア赤ワインの見つけ方を解説します。

南北に伸びたイタリア、北と南では料理も違えば言葉(日本語で言う方言)も違いますし、気候も異なります。そうなると、同じぶどうを作っても味は違いますし、そもそも作られているぶどうも違います。

イタリアでは赤ワインでも白ワインでも、作られる土地の個性が大きく味を支配する印象があります。20個ある州それぞれの土地に根付いたぶどうと食文化に合わせて、土地に応じた個性があるワインが作られています。

資料や統計にもよるようですが、2012年頃以降ではフランスを超えてワインの生産量が世界一です。とにかく多様性があるのですが、選ぶのもそこそこ難しいです。今回はぶどうの違いによる味の特徴と種類、おすすめの赤ワインを紹介していきます。

全部を網羅するのは大変ですので、特にイタリア赤ワインの代表品種のぶどうである、ネッビオーロモンテプルチアーノサンジョベーゼバルベーラについて知っていきましょう。

※好みの赤ワインにたどり着いてワインを楽しく飲みましょう!

 

イタリアには超多量のその土地固有のぶどう

イタリアには圧倒的な数の土着品種があります。土着品種とは、その土地でしか栽培されていない、もしくはその土地で生まれたぶどうになります。イタリアワインの特徴として、その土着品種の数が膨大だということがあげられます。

数が多すぎて、味のバラエティーもたくさんあります。レアなぶどう品種ですと、例えば南イタリアのプリミティーヴォというぶどうは 、濃厚でフルーティで複雑味があります。北イタリアのフレイザというぶどうは、濃厚なタンニンがありながらも繊細なフルーティなぶどうの香りが特徴です。どちらもイタリアの土着品種です。

もちろんメルローカベルネソーヴィニヨンのような国際品種もたくさん栽培されていますが、そういう品種であってもイタリア特有のぶどうと混ざることで、イタリアワインらしさがでてくるワインが多いです。

レアな土着品種もありつつも、知名度的には国際品種にも負けないような、超有名なメジャーなぶどう品種もあります。4つのブドウ品種ネッビオーロモンテプルチアーノサンジョベーゼバルベーラをぜひ押さえておきましょう。

 

イタリアの赤ワイン、代表的なブドウ品種4種について

当サイトで紹介しているワインの中でも、評価から考えてコスパが高いと思われるワインを紹介したいと思います。

ネッビオーロの特徴:偉大なるバローロやバルバレスコを生み出す

イタリアワインの王様バローロ、イタリアワインの女王バルバレスコ。イタリアワインの中でも世界的に評価されているこの両者のワインはネッビオーロから作られます。

ネッビオーロの味の特徴:気品ある香りと酸味に加えて分厚いタンニン

ネッビオーロを使ったワインの味の特徴は、バラやチェリーに例えられる華やかで気品のある香りに加えて、酸味が豊富でタンニンが分厚い点です。この酸とタンニンが濃厚なワインを作り上げていて、長期の熟成にも耐えられるポテンシャルの高さを作り上げています。

ネッビオーロの産地:北イタリアのピエモンテ州

北イタリアのピエモンテ州で主に作られているぶどうなのですが、皮が薄くて病気になりやすいので、栽培が難しいという特徴もあります。素晴らしいワインになるぶどうなのでフランスにも移植が試されましたが、うまくはいかなかったようです。

一般的なネッビオーロの印象は?

日本では、ネッビオーロというとすっぱくて渋いという印象を持っている人も多いのですが、若いうちに飲むと香りが引き出されていないことも多くて、そのようなバランスの悪い味になっていることもあります。

モンテプルチアーノ:イタリアで3番目に生産量の多いぶどう

モンテプルチアーノの味の特徴:芳醇で明るい果実味あふれるラテンの雰囲気

とにかく甘い香りとしっかりしたタンニンが特徴で、酸味はそこまで強くないです。色はしっかりした赤いルビー色、濃厚な果実の凝縮感がある甘みのあるベリー系とややスパイシーさが混ざったような、ただ甘ったるいだけではなくて締まりのある甘みです。

モンテプルチアーノの名前の由来と主な産地

トスカーナにある街の名前がぶどうの名前になっていますが、南イタリアのアブルッツォ州を中心にアドレア海に面した土地で多く栽培されています。イタリアではサンジョベーゼの次にたくさん作られているメジャー品種です。

モンテプルチアーノは安いワイン向き?

イタリアの中でも比較的安いぶどうなので、コスパ高めのテーブルワインにもよく使われますが!味自体がしっかりしているので長期熟成向きの濃厚な赤ワインにも用いられます。イタリア版ボジョレヌーボーのノヴェッロにも使用されます。

サンジョベーゼ:キャンティで有名なイタリアで最も栽培されている品種

サンジョベーゼの味の特徴:しっかりしたタンニンの割に香りが弱い?

非常に濃いルビー色をしていて、タンニンと酸がしっかりあります。香りが弱いと言われることもありますが、若い熟成過程では酸味が強くて香りが奥に引っ込んでいることがあるためで、作り手によっては若い段階で酸味を控えめに抑えて香りがしっかり前に出てきます。香りの特徴はストロベリーやチェリーのような果実味があり、豊かながら複雑味があって堂々とした雰囲気があります。

サンジョベーゼは聞いたことがなくてもキャンティとして知られている

ワインに詳しくなくても、キャンティという名称は聞いたことがあると思いますが、キャンティに使用されるぶどうこそサンジョベーゼです。イタリアで最大の生産量のぶどうもサンジョベーゼです。

バルベーラ:高級ワインの造り手にも手がけられるイタリア生産量2位のぶどう

バルベーラは安定していいワインができる上にコスパも高い

寒さや暑さに強いので、毎年いいワインができるぶどうです。特にピエモンテ州のアルバという地域のバルベーラは上質で評判がいいです。ネッビオーロという高級品種と比べると比較的安価なので、気軽に飲めるワインとしても楽しまれています。とはいえ、バローロやバルバレスコのような高級ワインの造り手が同時にバルベーラのワインを作っていることが多く、コストパフォーマンスが高いワインに仕上がることが多いです。

バルベーラの味の特徴:控えめのタンニンに華やかな香りで爽やか

しっかりした濃い色調で、ベリー系の華やかなフルーティな香り、タンニンは控えめで飲みやすさを備えているのが味の特徴ですが、アルコールのアタック感があるので、元気でフレッシュな雰囲気があります。一方で樽で熟成をかけると樽香の複雑味がでて、またアルコールのアタック感がマイルドになります。

バルベーラの産地:ピエモンテが有名ながらもエミリオロマーニャでも多く作られる

ピエモンテ州以外にも、エミリアロマーニャ州でも栽培が多いぶどうです。このことを書いている記事が少ないのですが、エミリアロマーニャ州のバルベーラもピエモンテ州のバルベーラと少し個性が異なっていて、飲み比べるのも楽しいです。 

イタリアの赤ワイン、代表的な4品種それぞれのおすすめワイン

代表的なぶどうを使ったワインなので、いろいろな造り手がいます。とはいえ、値段も安くないので、これこそは買って飲む価値あり!という気合いの入ったワインを紹介したいと思います。

ネッビオーロのおいしいワイン①:カッシーナ・ロッカリーニのランゲネッビオーロ

ピエモンテ州の素晴らしいビオワインの造り手が手がけると、若い状態のネッビオーロでも華やかな香りが全面に出た素晴らしいワインができあがるという証拠のような味です。ネッビオーロの素晴らしい香りを全面に出た、ネッビオーロの香りを楽しむためのワインです。渋みが苦手でもネッビオーロを楽しめる数少ないワインです。当サイトの紹介記事はこちら

ネッビオーロのおいしいワイン②:サン・フェレオーロのランゲネッビオーロ

ネッビオーロらしいタンニン、香り、アルコールのアタック感。どれがですぎるわけでもなく、どれがひっこみすぎているわけでもなく、丁度いいバランスで成り立っているネッビオーロのワインです。ネッビオーロらしさがしっかりあるワインです。当サイトの紹介記事はこちら

モンテプルチアーノのおすすめワイン:ルナーリアのBIB

いわゆる箱ワインなのですが、このモンテプルチアーノは明るい南イタリアをあらわすように、芳醇な果実味とうるさくない細かなタンニンがあります。適度に重くてゴクゴク飲めます。サイズも大きいので料理にもガシガシ使えるのがうれしいワインです。

バルベーラのおすすめワイン①:ブライダの微発泡バルベーラ

ピエモンテでは、バルベーラは微炭酸の赤ワインが伝統的だったようで、その通りの作り方をしている有名なブライダの1本です。酸味を抑えて華やかな雰囲気にしていて、これで2,000円前後はお得です。当サイトの紹介記事はこちら

バルベーラのおすすめワイン②:ストッパのバルベーラ

こちらはエミリアロマーニャのバルベーラですが、香りやタンニンのバランスがしっかり取れていて、上質なワインに完成しています。ぶどうが作られた土地が違うので、ピエモンテのバルベーラとは味が違います。濃厚ながらバルベーラの華やかさも残しているワインです。当サイトの紹介記事はこちら